小川一水が好きなら「Lifeline...」をプレイせよ!
どうも。俺だ。景虎だ。
キミは「Lifeline...」というゲームを知っているだろうか?
iPhoneやapple watchなどでプレイできるゲームなのだが、これが本当によくできたゲームだったので、今回はこのゲームについて俺が興奮したポイントなどを紹介していこうと思う。もしもキミも気になったのなら、是非遊んでみることをオススメしよう。
本当によくできたゲームだよ。これは。
Lifeline...ってどんなゲーム?
「Lifeline...」はリアルタイムで進行していく選択型アドベンチャーゲームだ。
宇宙船の事故によって謎の惑星に取り残されたタイラーを、無線通信機器で指示を出すことによって脱出へと導くという、ゲームブックライクなゲームなのである。
もう、ここでSF好きのキミは「あーなるほど、老ヴォールの惑星の『漂った男』か」とピンと来たのではないだろうか? まさにそれなのである。その短編を通信を受け取った側からプレイできるというのがこのゲームの妙というわけである。
小川一水のあの短編が好きな俺からしてみれば、これだけでもかなり興奮してしまう訳だが、それ以上に「これはヤバいね」と思ったのは、なんといってもそのゲームのUIだ。
この通り無線通信機器を模したUIで、映像やヴィジュアル要素は一切なく、テキストと選択肢だけで進行していく。
それゆえに、ピンチには想像力を駆使しなければいけないわけである。そう、映画「ザ・コール 緊急通報指令室」のように通報内容から状況を想像して最適解を導き出さなくてはいけない。
さらに、時折専門的な知識が要求されるという面白さもこのゲームの特徴だ。
船長であるアヤが、脇腹に支柱が突き刺さるとう重症を負ってしまっていたのだが、「これ、引き抜くべき? それともやめといた方が良い?」とタイラーは尋ねてくる。
また、タイラーは「放射線の出ているリアクターのそばで寝るべき? それとも寒いけどヴァリアの中で寝るべき? 放射線について調べてくれない?」と尋ねてきたりする。「一晩で150ラドの放射線を浴びたらやばいかな?」と。
勿論、キミのように「知っている人」ならばこれらのクリティカルな質問に対して、適切なアドバイスが出来るだろう。
だが、そうでなかったとしたらあっけなくアヤ船長も、タイラーも死んでしまう訳である。このように選択肢一つ一つが、主人公とその周りの登場人物の生死に直結してくるという訳だ。
また、そうした通信がこのように通知として届くのも非常に芸が細かい。数時間ごとにタイラーからの無線通信が入っていないかついつい確認してしまう癖がついたら、もうこのゲームにドハマりしてしまっていると言ってもいいだろう。
ビジュアルが無いゲームなはずなのに異様に想像力をかきたてられるゲームなのである。
今タイラーはどうしているのだろうか?
あのアドバイスはまずかっただろうか?
もしも、あのときあの選択をしていたらどうなっていたのだろうかと、否応にも考えさせられてしまうゲームなわけである。ありふれた日常の中に、非日常的メッセージが届く、そして思考は見えない世界へとたどり着くーーそれはゲームという域を超えた体験をキミの生活にもたらしてくれるだろう。
いやー、すんごいなぁ。文字と選択肢だけで、ここまで夢中にさせるのは本当にすごい。アメリカ的なやり取りに多少辟易とさせられることもあるけれど、それも含めて非常にリアリティーがあって良いゲームだ。
まとめ
ちなみに俺は、ずいぶん前にプレイし始めてから、おおよそ2週間の奮闘の結果タイラーを救い出すことが出来た。高飛車だの、ちんつうざいのみたいだの色々言われたものの、結局「アヤ船長と脱出エンド」にたどり着くことが出来た。
おそらくはトゥルーエンドなのだろう。しかし、公式サイトによるとまだまだ様々なエンディングやバットエンドがあるらしい。話によるともう一人出会うことができる人物がいるとか。結構あっけなく死ぬとかあるらしい。
これはもう他のルートも気長に見て回るしかないだろう。
もしも、キミがありふれた日常の中に、些細な非日常を求めているのだとしたら、このゲームはまさにぴったりなゲームだ。そして、小川一水の「漂った男」が好きな人にも是非お勧めしたい。
速攻買って、宇宙の迷子タイラー君とキミも戯れてみてほしい。
そして、出来れば既読スルーだけはさけてあげるように……。
では、失敬。