景虎日記

無駄な考え、無駄なあがき、無駄な偏愛と偏見による電子書籍とWeb小説、その他もろもろの記述。

「電子書籍で買うべきか紙の本かそれが問題だ」に対する俺の答え

 どうも。俺だ。景虎だ。

  先日、デザイン入門教室という本を紹介したときに「紙の本で買った方が良い」と繰り返し言っていたのだが、そのことになんとなく疑問を浮かべていた人が多くいたらしい。

 キミもひょっとすると「普段電子書籍推しなのになんで紙の本なんや」と思っていたかもしれない。当然俺は「紙の本原理主義者」ではないし、「紙の本」に限定して買いあさっているわけでもない。

 しかし、今回紹介した本のような「何度も使うことになる参考書のような本」に関してはどうしても紙の本で買った方がいいと思ってしまうのである。

 その理由について今回は詳しく紹介していきたいと思っている。

 ちなみにデザイン入門教室の記事はこちらだ。

 

www.10kgtr.net

 

 

 

 

なぜ紙の本なのか?

Book in the evening sunshine

 正直な話電子書籍の方が軽くて持ち運びも楽だ。そして、何十冊もあっても端末さえ持っていれば、どこでも読むことが出来てしまう。これはある意味では「参考書のような使うために存在しているような本」にとってこれ以上ないようなアドバンテージに思える。

 しかし、実際のところ、現在の端末の限界というか、都合というものがあって、何というか「そういう本」を利用するときにやっぱり紙の本がいいのではないかと思ってしまうのである。

 文庫本や単行本の電子書籍化やマンガの電子書籍化ではあまり気にならないのだが、しかし、実用書で実際になんども使うことになる本となると、カラーでないという部分、見開き表示に少し厳しい部分があるという部分、さらには直感的にさっと取り出して使うということが出来ないという部分、また人に貸しにくいという部分で、やっぱりこれは紙の本が良いと思ってしまうのである。

 

カラーじゃないとまずいのか

Books in Black and White.

 特に図解などが詳しく示されている本、色による情報が重要な本になるとまずカラーじゃないと意味がないだろう。特にデザイン関係の本などはそうなるだろう。

 勿論ipadなどのカラー画面の端末を購入しておけば問題ないということなのではあるが、その問題を解決しても次に見開きの問題が待っていたりするのである。

 

見開き状態で見づらいとやっぱり厳しい

Not Fade Away.....

 ipadであれば実際に見開きビューで読むことは出来る。しかし、iPad Proのようなディスプレーサイズがかなり大きいタブレット端末でもない限りは、見開きにしたときのサイズが小さく、俯瞰能力に欠けてしまうような気がするのである。

 これはリフロータイプの電子書籍でなく、固定レイアウトのタイプの電子書籍でも時折おもうことではあるのだけれど、やはり本のサイズに合わせて画面の大きさが決まっていた方が読みやすいものもあるのだということだろう。

 ちなみに「PCで見ればいいじゃないか」という人もいるかもしれないが、デュアルディスプレーでもない限りは、作業をしながら本をPCのディスプレーに表示するというのは今度は操作性を犠牲にしなくてはならないので論外なのである。

 当然折りたたみ式の読書用タブレットなどが出てきたら話はまた変わってくるのだろうけれど今、それがないという事実を踏まえた上では、やっぱり、こういう本は紙で買っておくべきだろうと思うのである。

 

パッと取り出せないという難点

Vietnam: Handmade Scissors from Knife Village


 電子書籍はパッと取り出せないというと「嘘つき」という人もいるかもしれないが、俺は結構パッと取り出せなかったりするのである。

 なぜかと言うと購入している本が多すぎて、探すのが大変だからなのである。

 検索すればいいという人もいるかもしれないが、Kindleの検索用のIMEはなんかムチャクチャアホでいらいらさせられるし、「整理整頓すればいいじゃない」とキミはいうかもしれないけれど、いちいち整理整頓なんかするのはめんどくさいのである。

 なんと言えばいいのだろう。ハサミが使いたいのにハサミがなかなか出てこなくてイライラしていると、「整理整頓すればいいじゃない」といわれるあの理不尽さ!!

 うるさいわハゲ!

 と言い返してしまいたくなるその理不尽さが電子書籍にはあったりするのである。

 当然普通の本をそこまで急いで読もうとすることはないのだから、小説やマンガなどといったものでは気にならず、おとなしく検索をすればいいということにはなる。

 ただ、今、すぐに、使いたい!! とおもってやまない使うための本が、なかなか見つからなくなるハサミのようになかなかでてこなかったりしたら、本当にイライラさせられることだろう。だからこういうものは紙の本で買った方が良いわけである。

(ただし、紙の本で買ったのになくすという事態もあったりする)

 

 

人に貸しにくい

library

 これは結構大きなデメリットだと思っている。使うための本というものはある種の道具であり、人に貸し与えることも出来た方がいいに決まっているのだが、電子書籍の場合は人に貸すということがなかなか出来なかったりするのである。

 勿論技術的にはブロックチェーンなどの技術をつかって擬似的に、貸すシステムを実装可能なのだろうとは思うのだが、どこの企業も、わざわざそんな「貸すという仕組み」の為に資金を投資したりはしないだろう。

 当然「貸すのではなくその人にも買わせればいいのではないか?」と思う人もいるかもしれないが、会社やサークルなどに置いておいて、皆が読んで良い本という形でシェアしようとするなどのことが出来ず、その都度買わせるというのもなんかちょっとしっくりこないものがあると俺は思ってしまうのである。

 無論気に入ったのであれば、その都度借りてくるのではなく自分で買いなさいとは思うのだが、そういった「使うための本」に関しては実際の使い心地を知るために、貸し借りや、試用が出来た方がいいのではないだろうかとちょっと思ってしまうのである。

 流石に電子書籍で30日試用できますとかやらないだろうけどね。

 

つまりこういう本は紙で買いたい

Library

 さて、以上の不満を考えると以下に該当する本は紙の本で買いたいと俺は少なくとも思ってしまうのである。

 

  1. よく使う技術書
  2. 図解が豊富な本
  3. 見開きで俯瞰しながら読みたい本
  4. PCを使いながら使いたいと思っている本
  5. 人に貸したい、紹介したいと思えるような素晴らしい本、便利な本

 だいたいこんな感じだろう。このような要素のある本に関してはやっぱり紙でも買っておきたい。もしくは紙で買っておいた方がいいといえるのである。

 

(ただし、五番の「人に貸したい、紹介したいと思える素晴らしい本』に関して言えば、紙の本と一緒に電子書籍が出ていないと不便である。なぜなら、「お前がそんだけオススメするなら買うよ。電子書籍あるの?」と言われたときに。「すまない。実はないんだ」と言わざるを得ない流れになってしまうからである。つまり選択の自由がないのが一番ダメってことだよ)

 

電子書籍で買いたいものとは?

Kindle

 

 では、逆に「電子書籍で買いたいとカゲトラが思うものはいったいなんなのか?」という話だろう。なので、それについても列挙していこう。以下の本が電子書籍で買いたい本である。

 

  1. 今すぐに読みたい本、書店に行く手間すら惜しい本
  2. 比較的「使う本」が少ない新書やエンタメ本
  3. 家においてあると不都合な本(エロ本など)
  4. 重い本、寝転びながら読むと腕が疲れる本
  5. リアル知人にオススメしない類いの本(オススメしたくなったら紙版も買う)
  6. 一生のうちに何度も読みたい素晴らしい本。(紙と電子両方購入する)
  7. 紙バージョンで購入すると値段が高い本。

 

 だいたいこんな感じだろう。俺はこんな要素をもつ本を基本的には電子書籍で購入している。無論、紙の本で買ったときのメリットと電子書籍のメリットを天秤にかけて選ぶわけだが、どちらも選べないと思ったような特に素晴らしい本に関しては、積極的にどちらのバージョンも持つようにしていたりするのである。

 キミもおそらくは同じような基準で本の種類を選んでいたかもしれないが、これからはもっといろいろな視点から、紙と電子書籍のそれぞれの利点を考えて、自分の生活の質を上げるために活用して頂きたいと切に思う。

 

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  さてと色々と電子書籍への不満について書いてきたわけだが、これは当然、技術が進めばどこかしらが解決されていく部分ではあるし、その多くはずぼらな俺自身が現在電子書籍というものを利用して陥らなくてもいいのに陥っている独断と偏見に満ちた不満であると言い切ってしまってよいだろう。

 多くの人は工夫しながら回避している問題かもしれないのだが、俺はどうしてもこの不都合を避けることが出来ずにいるのである。

 それ故に、「使う本、見開きたい本」というものはやっぱり紙でもっておきたい。

 キミは違うかもしれないけれど、今現在の技術の進み具合を考えると、キミもそうしておいた方が便利にすごすことができるのではないかと考えていたりするのである。

 まぁ、よく考えて自分にあった方を選んで見るとよいだろう。

 その為に利便性と不満を天秤にかけてよりよい方を選べる世界になっているといい。

 では、失敬。

 

 

 

www.10kgtr.net

 だから、この本は絶対に紙でかった方が良いと思う。

 

デザイン入門教室[特別講義] (Design&IDEA)

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