「本棚の10冊で自分を表現する」をやってみたが。
どうも。俺だ。景虎だ。
今日は、けいろー氏のブログで紹介されていた「本棚の10冊で自分を表現する」というものをやってみたので、その結果を報告することにする。
俺が選んだのは結局、上の写真にある十冊である。
なんだかもう少し違う本を選んでもよかったような気がするが、そもそも一万冊近い蔵書の中から十冊に絞ると言うのがかなり無謀だった。無謀すぎた。
選べるわけないでしょそれ!
いや……勿論、人生を変えた本みたいなくくりで選べば少なくは出来るだろう。ただし、それを実際にやってみた結果「伊藤計劃」と「筒井康隆」の比率があまりにも高すぎた上、なんだか人格を疑われそうな本が数冊混ざっていたので、それは無しで選ぶことにしたわけである。
要するに適当に選んだ!
悪いか!
文句ある奴でてこい!
はいそこのキミ! 着席! 文句言わない!
さて、そんな訳で、選んだ本に関しては俺自身も色々思うところがある訳だが、ともかく、俺の選んだ十冊を紹介していこう。
虚航船団
個性豊かな文房具たちが宇宙を旅する小説だ。そしてその文房具たちは軒並み気が狂っているのである。俺はこれが好きで好きで仕方がない。コココココココココと針を飛ばすホチキスが好きだし、円が描けないコンパスが好きだ。殺人狂の穴開けパンチが好きだ。
そしてこの本は1984年の時代において最先端の表現を模索した本でもある。
もしもまだ読んだことが無いのであれば、是非、萌え絵で読む虚航船団からこの作品に触れてみてほしい。そして、気に入ったのなら、文庫版でいいから買って読んでみるべきだろう。
ルー=ガルー 忌避すべき狼
この本が京極夏彦の作品で一番好きだ、などというと京極ファンからなぶり殺しにされかねないが、それども相当好きなのがこの作品だ。
データ管理の躍進により、人と人とのリアルコンタクトがほとんど無くなった世界で、少女のみを狙った連続殺人事件が引き起こされるというサイコスリラー的なSF小説である。ちなみにこれはお題を募集して書いたものらしいが、どうしてそれでここまでのものを書けるのかと、納得がいかない気持ちになること受け合いだ。
神は沈黙せず
そうです。カミチンです。これ凄い好きなんだよ。作品自体には非常に賛否両論あるようなのだが、もうもう中に込められた蘊蓄の量がぱないの!
あとで紹介する神狩りと一緒に読んでもらいたい、うさんくささと上から目線の神SF。
ライトジーンの遺産
神林先生の本はどれも好きで好きで仕方がないが、中でも個人的に好きな作品がこのライトジーンの遺産である。社会の中心に人工臓器というものがあり、それを巡って様々な事件が起こるというものなのだが、どれ一つとって読んでみても、一切妥協が無く、非常にリアルかつ重厚に描かれている。その上圧倒的にエンタメしている。
読んでいないならすぐにでも読むべき本である。
冷たい方程式
冷たい方程式―SFマガジン・ベスト1 (ハヤカワ文庫 SF 380 SFマガジン・ベスト 1)
- 作者: トム・ゴドウィン,伊藤典夫,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1980/02
- メディア: 文庫
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いわゆる方程式モノと呼ばれるジャンルの元祖になった作品である。こんな作品を挙げるなんて、「なんだ。案外ミーハーなのね」と言われそうだが、俺はこんな「想像力をくすぐる物語」が好きなのだ。物語の外に多数の物語を生む構造を持つ物語と言うべきだろうか。俺も、いつかは方程式もので何かを書きたいかなぁと考えている。
48億の妄想
今読むとゾッとすること間違いなしの小説が、この「48億の妄想」だ。
誰もがテレビに夢中になり、テレビが絶対のものとして君臨するそんな時代に、人々はテレビ・アイを意識し、誰もがまるでドラマを演じるようにふるまい続けるそんな時代の物語である。何がゾッとするかというと、この物語の世界と、今の現代の日本とが全く区別がつかないのである。
物事の本質よりも、ドラマが重視されるそんな世界。1976年の段階でここまで本質を見据えた物語が書けるのは、やはり筒井康隆先生にしか出来ない芸当だろう。
キミがこの本を読んだならおそらく、本当に苦笑いしか出来ないだろう。
デュラララ‼
「えー。そこで『デュラララ!!』もってきちゃうの?」と言われそうだが……うん。好きなんだよこれ。都市伝説とオカルティズム、狂った人々、そして、陰謀渦巻く世界、池袋。池袋ウェストゲートパークがしっくりこなかった俺も、これを読んで池袋に住みたくなってしまっていたりする。
あと、個人的にダラーズの設定が好き。
電波的な彼女
はいはいはい! そうなるともう片山憲太郎先生しかないわけですよ。いやー堕花雨ちゃん可愛いよね。入籍したくなるよね。え、ならなかった? バカな。
という訳で、この一冊、電波的な彼女である。とにもかくにもこの作品はラストが非常に秀逸でSAN値が下がること間違いなしだ。そして、堕花雨ちゃんと入籍したくなる素晴らしい作品だ。俺は何を言っているのか? 自分でもよく分からないが、とにかく、この作品も非常に俺の心をくすぐる作品であった訳である。
バトルランナー
バックマン・ブックス〈1〉バトルランナー (扶桑社ミステリー)
- 作者: スティーヴンキング,酒井昭伸
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 1989/07
- メディア: 文庫
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スティーブンキングの作品の中でも俺が個人的に好きな作品がこれだ。バトルロワイヤルに影響を与えた死のロングウォークの片鱗が見える作品で、『ラニング・マン』という大人気テレビ番組に出演する主人公が頑張る話である。
え、何を頑張るって? それは死なないようにとか、殺されないようにとかそういうことですよ!
ハンガーゲームの映画をみて納得がいかなかったキミはこれを読むべし。
神狩り
そして、最後の一冊がこれ、神狩りだ。
個人的に言語学オタクだけあって、もうもう序盤の段階で好きすぎる。そして、見えない神との対決、これを大まじめにやっていくのが心躍る。うーん、神モノSFもっと読みたい。そんな気持ちにさせられる一品。
「想像できないことを想像する」という山田正紀先生の思想が色濃く出ている作品であるとも言えるだろう。
まとめ
まぁ、何だろうか……。色々と思い入れがある本が多すぎて、十冊に絞るという行為が苦痛で苦痛で仕方が無かったとだけ言っておこう。何せ、読む本を絞ることが出来なくて、外に出る際には大量の本を持ち運ばないと安心できない質の人間なのだ。十冊に絞るなどそもそも、無理な話だったのだろう。
ともかく、十冊選んだ。自分を表現できたかどうかは果てしなく謎だが、好きな本であることは間違いないわけである。もしも、「この十冊は違う。景虎じゃ無い」とキミが言い張るのなら、他にどんな本があるのか是非Twitterでもなんでもいいから聞いて欲しい。
そして、是非、キミの十冊も教えて頂きたい。
キミの本が知りたい。
俺は、キミに興味津々なのだから。
では、失敬。