景虎日記

無駄な考え、無駄なあがき、無駄な偏愛と偏見による電子書籍とWeb小説、その他もろもろの記述。

なぜ俺が修学旅行でディズニーランドに行けなかったのか?

 どうも。俺だ。景虎だ。

 いつもはキミの為になる記事ばかり書いている俺だが、今日はどうにも許せない事態が目の前で繰り広げられていたので、珍しくクソの役にも立たない記事を書いていこうと考えている。

 まぁ、キミの事だから「いいよ。景虎君の記事はいつもクソの役に立たないけどちょっとばかりは面白いから続けて続けて」などと辛辣な言葉で俺を許してくれることだろう。

 しかし、今俺は猛烈に怒り狂っているので、そんな荒ぶる殺人象に面白さや面白く無さのコントロールを求めても無駄である。面白くとも面白くなかろうとも文句言いっこ無しである。

 

 さて、まず、この俺の怒りを理解して頂くには俺の過去について少しばかり語る必要が出てくる。

 若干回りくどくなるかもしれないが、そこはどうか辛抱頂きたい。

 それでは、始めよう。

 なぜ、俺が修学旅行でディズニーランドにいけなかったのか?

 その疑問からすべての怒りの原因は始まるのである。

 

 

中学時代ディズニーランドに行けなかった理由

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 一応弁明の為に行っておくと俺の中学は地元でも一、二を争う進学校で頭のいい奴らばかりだった。

 そして、そんな中で比較的上位の成績を収めていたことから、俺もそんな勉強の出来る奴らの部類に入っていたのだという事である。

 しかし、平生の景虎君の行動を見ていて、「いや、コイツの行動はIQ150もあるとは思えないぞ」と頭のいいキミなら気づかれたことだろう。

 そう、俺は中学時代IQ値も高く天才で通っていたのだが、そう、頭のどこかのネジが外れてしまっていたのである。

 そして、俺の行っていた中学の連中も皆、勉強は出来るが頭のどこかがイカレてしまっていたのである。

 だからこそ、俺は、俺たちはディズニーランドに行くことが出来なかったのである。

 

つまりディズニーランドに出禁になっていたのである

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 そう。俺の中学校はディズニーランドに出禁になっていたのである。

 そのディズニーランド出禁の歴史は、確か六年前あたりの先輩が、ディズニーランドにてミッキーマウスを川に突き落とした事が始まりなのだが、流石に夢の国の管理人は、慈悲の心に満ちあふれているらしい。

 しばらくして、ディズニーランド出禁法案は解除されたのである。

 しかし、俺の二つ上の先輩達がまたもや期待を裏切らずにやらかしてしまったのである。

 今度は、プーさんを川に突き落としたらしいのである。

 丁度ハニーハントの当たりだったかどうなのか、正確な情報は把握していないが、またもや純朴な夢の国の住人を川へとドンブラコさせてしまったのである。

 

 おいおい。どんだけ川に落とすの好きなんだよ!

 

 と思わずツッコミを入れずにはいられない事態だが、こうして無事、俺の中学校は永久にディズニーランド出入り禁止という「汚名挽回」をしてしまったわけなのである。

 

 ただ、俺はディズニーランドなどこれっぽっちも興味は無いし、夢だの愛だの希望だの糞食らえと思っている目の色の曇った青年であるからして、別段傷ついてはいなかったのである。

 これは本当だ。

 ディズニーランドには行けなかったけれど、日光江戸村には行けたし、有意義な修学旅行だったと言えるのだろう。

 ただ、残念ながら「着ぐるみだけはどうにも俺の中学と相性が悪いらしい」という事実は、俺の年代も続いてしまったのだけれど……。

 

日光江戸村にはにゃんまげがいるよ!

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ニャンまげに会いたい | 江戸ワンダーランド 日光江戸村とは? | EDO WONDERLAND 日光江戸村

 

 そう、日光江戸村には「にゃんまげ」という着ぐるみのキャラクターがいるのである。これは完全に今回の記事からは逸れてしまうことだが、どうやらミッキーハンターとハニーハンターの次は、マゲハンターが現れたらしいのである。

 詳しい事情はよく知らないのだが、どうやらまた俺の中学校がやらかしたらしいのである。

 俺が見たのは、煙をもくもくと「目の穴」から吐き出しながら、全力疾走で消えて行った「可哀想なにゃんまげ」の姿だけである。

 おそらく、生徒の誰かが煙り玉を「にゃんまげ」の中に入れたのだろう。

 その機関車トーマスめいて、目から煙を吐き出しながら逃げていくにゃんまげの姿は未だに俺の網膜に焼き付いている。

 

いや、江戸村だからってそんなニンジャっぽい趣向を凝らさなくてもいいだろと!!

 

 ともかく俺の中学はそんな頭の良いキ印ばかりが勢揃いしていたので、ディズニーランドにも、日光江戸村にも、ナンジャタウンにもUFJにも行けない学校になってしまっていたのである。

 だから、こそ、俺はディズニーランドに行くことが出来なかった。

 

高校時代、ようやくディズニーランドへ!

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photo by Express Monorail

 高校時代、俺は学内のイベントのしおりの中を覗き込み密かにほくそ笑んでいたのである。なぜならそこにはディズニーランドという文字が刻まれており、今度こそ確実に夢の国へと入場出来ると決まり切っていたからである。

 俺は別に楽しみにしていたわけでは無いが、夢の国に入国する際に不作法があってはこまるので、館内マップを前もって手に入れ入念に予習し、そして様々なディズニー関連雑誌を買いあさり、いかにしてディズニーをディズニーするかと必死に学びまくっていたのである。

 その様は、まるで司法試験を受ける学生のそれに近かったのである。俺は夢の国の法と限られた時間の中での周り方を完全に攻略し、ふふふ、後はその時を待つのみだとニヤニヤしていたのであった。

 

しかし、俺は結局ディズニーランドに行けなかった

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photo by Express Monorail

 そう、しかし、タイトルにあるように俺は結局ディズニーランドに行けなかったのである。

 それはなぜか?

 勿論風邪など引くはずもない。

 準備は万端で、あとは夢の国司法試験に合格し、ディズニーランドの門をくぐるだけ、それだけだったのである。

 しかし、その門をくぐる前にゲートキーパーに止められてしまったのである。

 そう、教師の森なんとかである。

 

「森なんとか」である!

 

 コイツが実にいやらしい性格であったので、俺はなるべく関わらないようにしていたのだが、実に不幸なことに呼び止められてしまったのである。

 

「おい、景虎。班員はどうしたんだ。お前のグループの班員は?」

 

 と森なんとかは俺の肩を掴みながら尋ねてくる。

 

「え、班員? え? なんですか? もう? えっえっ?」

 

 俺は狼狽える。

 目の前に夢の国の入り口がある。

 別にディズニーランドに行きたくて行きたくてしょうが無いという子供じみた気持ちなどこれっぽっちも無いのだが、俺は突然呼び止められて完全にきょどってしまったのである。

 それがいけなかったのだろう。

 その様を見て森なんとかは完全に俺の考えを意地汚く誤解してこう言い放ったのである。

「お前な。班員が全部揃うまで入れないからな」と。

 

 そう、言い放って俺から入場券をもぎ取ったのである。

 

クソがぁ!!!!

 

 俺は完全に心の中で怒号を上げていた。

 すんでのところで、口から漏らさずには済んだが、俺は完全に反抗的かつ反社会的な表情をしていたのだろう。

 

 それを森なんとかは「ああ、コイツ一人だけで入ろうとしているのだな」と頑なに誤解してしまったのか、「あの、班員は全員先に入ってしまったんですよ。チケット返して下さいよ」と言っても、「嘘吐くな。班員を集めてから入れ」と言ってきかないのである。

 

 実際班員は、トイレに行っていた俺をおいて先に入ってしまっていたのだ。

 

 事実である。

 

 俺は事実であると訴え続けた。

 

 しかし、奴はあろう事か、「班員が集まるまでそこで立ってろ」と言うのである。

 俺は子供のように泣きじゃくりながら「返せ! チケットを返せ!」と訴え続けたが、彼はなぜか俺のチケットを使ってディズニーランドの中へと入っていってしまったのである。

 

 えっ? それ使って入るの?

 

 俺は? 俺はどうすればいいの?

 

 

クソがぁ!!!!

 

 俺は夢の国の門を目の前に見据えながら、ただただ心の中で叫び続けていた。

 俺は結局、ディズニーランドの地に一歩も立ち入ることなく、ただその入り口を見つめながら、数時間もの間、立ち尽くしていたのだった。

 輝かしい光と笑い声が漏れてくるその夢の国をただただ目の前で眺めながら、俺は涙と鼻水で顔を汚して、ただただその輝かしい世界を入り口の隙間から見ていたのだった。

 見ているだけだった。

 四時間近くも。

 ディズニーランドの入り口から夢の国を見ていた。

 結局俺は、ディズニーランドに行くことが出来なかったのである。

 

そんな俺の側で「ディズニーランド」に行きたいと話すカップルがいた

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photo by Express Monorail

 さて、こうして始まりの怒りへと繋がるわけである。

 俺が今日ぷらぷらと散歩をした後に、近くのタリーズへと寄ると、後から来たカップルがずっとイチャイチャイチャイチャとしたあげくにディズニーランドの話をし始めたのである。

 世の中の非モテと不幸と絶望を一カ所に固めて練り上げたかのごとくである俺の目の前で、あろうことかずっとずっとずっとずっとイチャイチャイチャイチャとしたあげくに、俺が行きたくて行きたくて行きたくて行きたくて仕方がなかったディズニーランドの話をし始めたのである!

 

 丁度こんな具合である。

 

女「ねーあたし今度ディズニーランドいきたーい!」

 

男「でも、今月金キツいし正直無理っしょ。」

 

女「そうだね……むりかー!」

 

 

 

 

はぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

連れてってやれよ!

 

行きたいって言ってるんだろうが!!

 

連れてってやれよ!!!

 

お金が何だよコンチクショー!!!

 

行けよ!!!

 

今すぐ行け!!!!

 

パレード見ろよ!!!!

 

隠れミッキー全部探せよ!!!

 

行きてぇよ俺も!!!!

 

 

 俺はそのやり取りを聞いて、心の中で怒り狂うと供に泣き崩れたのである。

 しくしくしくしくじゅるじゅるじゅるじゅると奇妙な音を立てながら泣き始めた俺の姿に気がつくと、そのカップルは「あっ……やばみ」と感じてしまったのかそこから立ち去ってどこかへ行ってしまったのだが、俺の悲しみと怒りはずっとずっと静まることはなかった。

 あぁ、ディズニーランドに行きたかった。ずっとずっと行きたかった。

 行きたくて仕方がなかったのだが、未だに行けた試しがないのである。

 なぜなのだろう。あの入り口には何らかの結界が張られていて、夢も希望もなく、ただただ現実と野心のみを抱き続けるこの俺を阻んでいるのだろうか?

 

 中二病患者を検疫するなんらかのシステムがあるのだろうか?

 

 ありえる。

 ありえそうな話である。

 

 ああ、あの女の人はちゃんとディズニーランドに連れて行ってもらえたのだろうか?

 俺も、連れて行って欲しい。

 どうか、どうか夢の国へ……。

  今のところ、夢も希望も無いけれど。

 

 

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 まぁ、なんだ。古傷は開くと辛いよな。

 俺はカパカパとトイレの蓋のようによく空けたまま閉め忘れることがあるから、本当に辛いんだ。そしてディズニーランドに行きたい。

 が、そんな夢ばかり見て辛い思いばかりしていても仕方がないだろう。

 キミも辛い思い出は早く寝て忘れてしまおう。

 ああ、夢の国が見える。夢の国の入り口が……。

 

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photo by Express Monorail

 

 では、失敬。

 

 

シュガー・ラッシュ (吹替版)

シュガー・ラッシュ (吹替版)

 

 (ディズニーと言えばシュガー・ラッシュがシナリオも秀逸で面白かったなぁ……行きたいなぁ……)