脱稿そして、次作
全ての人間は脱稿を求めている。
終わらない原稿や終わらない物語なんてものがあるとしたら、ミヒャエル・エンデ先生にでも書かせておけばいいし、俺は進んで書こうとは思わない。
キミだってそうだろう。
え? そもそも小説を書かないって?
そりゃどーも。
という訳で、どうも。俺だ。景虎だ。
長らくブログという物を書かないでいたから、どうもリズムというものをつかみかねているところがあるものの、ようやく自分の冬コミ向け作品に関して脱稿することができたので、こうしてはてなブログを久々に書いているという訳なのだが、キミは如何お過ごしだろうか?
もしも、キミが俺と同様に冬コミの締め切りに追われていたのだとしたら、俺がどういう思いで、どういう苦難を経て作品を書き上げたのか大体想像つくだろうと思う。
そう、正直なところ、今回の作品は満足がいく出来にならなかったとあらかじめ言っておきたいのである。
いや、もちろんそれを冬コミ当時に買うであろうキミに、こんなことを伝えるのは、非常に申し訳ないと思ってはいるのだが、どうやら俺は、一度体験したことをすっかっり忘れて同じことを繰り返す人間らしいのである。
どういうことなのかって? 説明しよう。
辛かった初めての冬コミのことを忘れている
それは、俺が高校生だった時の話である。生まれて初めて冬コミにサークル参加することとなり、同人小説を頒布した時の出来事である。
そう、俺はその時あまりにも目算が甘く、「大体この位あれば終わるだろう」と余裕をぶっこいていて痛い目にあったのである。印刷会社様に必死に電話をかけ、ギリギリのギリギリをブッチギリながらも待ってもらい、ボロボロの体とボロボロの原稿を片手に悲惨な脱稿を果たした訳である。
この時ばかりは流石に懲りて、もう二度とサークル参加はしないし、仮にサークル参加したとしても、もっと余裕を持ってやると心に誓っていたはずなのだった。
だがしかし、喉元過ぎればなんとやらというのか、昔の辛い思い出は何故かやたらとキラキラと輝いて見えるのよとでもいうのか、この際そのどちらでもいいが、またもややらかしてしまったのである。
ポプルス様ごめんなさい
そう、ポプルス様に提示された十七日という〆切を見事にぶっちぎってしまった訳である。情けない。仕事の原稿は毎回間に合うのに、小説となるとどうしてこうなのか、趣味の原稿となると緩んでしまうのか、その正体は謎に包まれているが、包んだ奴がいるならひっぱたくから出てこいと俺は高らかに宣言する。
しかし、宣言したところで、過ぎてしまった最終締め切りはどうにもならないので、俺は泣く泣く印刷所を乗り換えることになる訳である。
そう、緑陽社様へと乗り換えた訳である。
緑陽社様ごめんなさい
たとえうつ病で頭が全く使い物にならなかったとしても、それを加味してなんとかするのがプロの仕事である。そうでなければならない。と俺は心の底から思っていたが、またもや間に合わなかった訳である。
具体的には第一〆切を突破し、第二〆切を突破し、最終締め切りを突破し、そして「ごめんなさい。午前中には絶対にうpします!」と宣言して、十三時に入稿した訳である。
なにそのエヴァンゲリオン的な奴はとツッコミたい人もいそうなものだが、ギリギリ間に合ってないのである。もう使徒がアダムにタッチして折り返し地点へと到着しているのにも関わらず、謝り倒して「ごめん。サードインパクト待って! 後生だから!」と言って入稿した訳である。
これを許した緑陽社さんの広い心に感謝したいし、サードインパクトをなかったことにしてくれたシンジ君にも感謝したいと思っているのである。
誰だ。〆切ギリギリなのにエヴァンゲリオンを読んでいた奴は、許さん。
こうして一応出来たものの
そうだ。こうして何とか冬コミはダミーサークルにならずに済んだ訳である。ダミープラグを挿入して友人を殺害する悲劇を何とか回避した訳である。
しかし、それと引き換えに差し出したものは異常なほど、大きなものだったと言わざるをえない。
そう、俺の処女作が、少なくともこのペンネームにおける処女作がこれであるという代償である。
正直な話だ。俺は意識が朦朧としながら原稿を書いていた。いや、もっと具体的に言うと、時計を見ながら書いていた。いや、正直に言うと、時計をずっと見つめながらひたすらチンパンジーか何かみたいにキーボードをバンバン叩いていたと言った方がいいのだろう。
終盤などはもはや書いていた内容など全く把握していないし、こんなものを冬コミに頒布してしまうのかと思うと、気が重くなるを通り越して、気が狂いそうになる次第なのである。普段偉そうなこの俺様にだってちゃんと羞恥心と言うものはあって、特に「キミってこれで飯食っている割には上手くないよね」なんて言われた日には、軽く二、三回は転生出来る自信があるのだ。
だからこそ、本当に申し訳ない。と俺は頭を基準値よりも下げて、前もって謝ることしかできない訳である。
しかし、まぁ、良いところも数十パーセントはあると思っている。
10ページ位は楽しめるページがあるのではないかと思い上がっている。
だから、まぁ、今回はこれでよしとしよう。
次回作ではこんな事にならないように、しっかりとディスプレイを見ながら執筆したいものである。
ああ、あと、きんどうさん。本当にすみませんでした。
今、書いております。書いておりますので!
(動かない頭を掻きむしりながら)
では、失敬。
KDP版の配信日について
恐らくは、十二月三十日になるとは思う。しかし、若干修正したい部分もあると思うので、どうなるかは実際未定である。と言っても、これを直すのであれば、次の作品を書いた方が有意義な気もするので、恐らくはルビと誤字脱字だけを確認しての公開という事になるだろう。
よろしくお願い申し上げる。
次回作について
今現在は遺言シリーズとDDDの執筆に当てている。出来ればなろう向けの小説も書いていきたい。あとは仕事の原稿をこなさないと飢えて死ぬのでそちらもやる予定でいる。飢えて死ぬと非常に困るのである。
また、ブログも出来れば、回らない頭と相談しながらボチボチ日記として復活出来れば良いなと思っている。
以上だ。各員配備につけ!