利益が出ないことを肯定する馬鹿にだけはなるな!
どうも。俺だ。景虎だ。
今回は金、金、金とうるさい景虎君に嫌気がさしてきたかもしれないキミに宛てたエントリを書いていこうと思っている。
ズバリそれは、「利益が出ないことを肯定する馬鹿にだけはなるな」というものなのだが、うむ、わかっている。非常に色んな所に火が付きそうなタイトルなのだろう。
だがしかし、これは俺が常日頃思っていることであり、そしてモットーとして掲げていることであるから、少なくとも早い段階で誤解をといておかなくてはならないと、無くてもいい使命感にかられてしまっているのである。
だからこそ、キミには最後までこのエントリを読んで頂きたい。
そして、利益が出ないことを肯定する馬鹿には金輪際ならないで頂きたいと思っているのである。
実利主義者は非人間なのか?
photo by free pictures of money
実利主義者などというと、自分の利以外を考えない非人間であると捉えられがちだが、それは間違っている。実のところ、自分の利を最大化するという事は、他者の利を最大化していく作業に他ならないからである。
無論世の中には自分の利益だけしか考えない金の亡者のような人がごろごろといたりするのだろうが、必ずしもそういった人ばかりでは無いということもしっかり把握しておいてほしいのである。
なぜなら、実のところ自分の利益だけを考えて動いていると、不思議なことに長く続かないのだからである。
敵に塩を送ると実際儲かる
キミは「敵に塩を送る」という言葉を知っているだろうか。
これは塩責めにあっていた武田に上杉謙信が塩を送ったという一種の美談として語られているが、実のところは全然違うのである。
塩を無償提供したのではなく、塩を売るのをやめなかっただけの話である。
なぜなら、単純に儲かるからである。
塩責めによって苦しんでいる武田には塩が高く売れる上に、恩まで着せることが出来てしまう。これほど、美味しい話はない。
「何だか下世話な話だな」と思った人もいるかもしれないが、困っている人を助け、協力し合うことは、利を得る近道なのである。
自分の利益しか考えていないものは最終的に本当の利益というものを見失ってしまい、大損をこくことになるという訳なのだ。
自分の利益の為に、他人を助ける。
情けは人のためならずというのはまさにこの事なのである。
何だかとてつもなく下世話な事に思えるかもしれないが、利という物こそが、人が無条件で繋がることが出来る一つのコミュニケーションツールだといってもいいのである。
利益を否定し始めると長く続けるのが難しい
先ほどの喩えを聞いて「そんな下世話な」と思った方もいるかもしれないが、実際問題利益を否定し始めると、長くは続かなくなってしまうことが多いのである。
例えば、とある同人サークルがあったとしよう。万年赤字であり、「趣味で続けているから仕方がない」と言ってはいるものの、それは本当にライフワークとして続けることが出来る物なのだろうか?
俺は特にそんなサークルさんには(特に一次創作でやっているのであれば)それなりに利益が出ても良いはずだと思っているのである。無論金の亡者になれと言っているのでは無く、純粋に利益が出れば、印刷代もまかなえるし、よりよい作品を作るための資料などを買うことも出来るだろう。
そして、活動も一過性のものではなく、ずっとずっと続けていける余裕がそこには生れるだろう。だからこそ、たとえ今現在は赤字であったとしても「利益を根本から否定してしまうようなことは」して欲しくないのである。
利益は還元すれば良い
さて、それでも「俺は商売でやってるんじゃないんだから、利益なんて出なくていいんだ」といったやまない人がまだまだいるかもしれない。
そこで、少し考え直して欲しいのだが、利益とは必ずしも「私腹を肥やしたり」「商売する」という事には繋がらないということなのである。
勿論、それによって出た利益をまるまる全部自分の事に使ってしまえばそれまでなのだが、例えばノベルゲームであれば、声優さんに声を依頼するといった作品をもっと良くする方向にも使える訳なのである。
小説であれば、有名な絵師さんに表紙や挿絵を依頼するなどもそれに当たるだろう。もしも無茶苦茶に利益が出てしまっているのであれば、後発組を応援する為の資金としても良いだろう。
このように「お金で幸せを買うことは出来ない」が、少なくとも「お金で幸せをつくることは出来る」のだから、利益を否定してはいけないのである。
そして利益が出たのであれば、それで更なる幸せを作り上げ、社会へと還元していけば良いだけの話なのである。
パラレルキャリアという考え方もある
また、今現在パラレルキャリアという考え方も、若者の間でかなり主流になってきている考え方の一つとしてあるらしい。
これは、単純に説明すると、サラリーマンやビジネスマンが本業を続けながら、同時にそれ以外の事にチャレンジすることをいい、ダブルワークなどと違って、趣味関係のショップを運営したり、NPO活動をやったり、地域ボランティアなどをやることも含まれているものなのだが――共通することは、本業以外にも何かをやってみるということなのである。
今現在は安定という言葉がどこを探しても見つからないほど、何があるかわからない世の中である。そんな世の中で少しでも安定や安心を手に入れたいのであれば、収益を分散したり、また資産なども分散しておく必要があるのであろう。
そう言う意味で、キミは「趣味だから利益が出なくてもいい」と考えるのでは無く「趣味だけど利益が出たっていいのだ」と考えるべきであり、そしてそこで手にしたお金を元に、また新たな物へとチャレンジしてみるというのが実に健全かつ素晴らしい生き方なのだと俺は思っている訳なのである。
勿論、そういった生き方をしていれば、今現在の俺のように「ああ、鬱になって働けない。困ったぞ」といったような事態も防げてしまう訳なのである。
さてと、長ったらしい記事になってしまったが、今回は利益に関するお話をしてきた。キミも同人や趣味などをやっていて、お金が出ていく一方で、「利益なんて出なくていいんだ」 などと思い込んではいないだろうか?
俺はそれには反対である。
なぜなら、俺はキミにその活動を長く続けて欲しいと思っている応援団の一人なのだからである。
長く続けるためには、利益が少なからず必要になるだろう。これは勿論「今すぐ利益が出ないならやめよう」と言いたいわけではなく、「未来永劫利益が出なくてもいい。それが目的じゃ無いから」という姿勢をどうかただして欲しいという事なのである。
そうでないとキミのファンも不安になるだろう。特に俺は絹と立方体という架空の文字を集めた同人誌が好きで好きで仕方がなかったのだが、刷ればするほど赤字になるという話を聞いて、素直に知り合いに勧め辛いと感じたのである。
そんな事態になるくらいであれば、ちょっとばかり利益が出たっていい。そしてその利益を自分の為に使っていくのが忍びないのであれば、キミが大切にするファンの為に使っていけば良いという訳なのである。
だからこそ、今日から利益を否定してはいけない。勿論利益だけを追求する姿勢にも問題があるといえばあるのだが、これっぽっちも利益を追求しないのであれば、それは明らかに健康的では無い。
利益を出して、ファンに還元する。
お金を稼ぎ、それで幸せを作る。
それが、社会をよりよくしていく上で、最も大切なことなのでは無いかと俺は思う訳なのである。
だから、キミも今日からちょっとずつでもいい、利益を否定しない人へと変わっていってほしいものなのである。
では、失敬。